コロナ感染症の疫学174 このところ感染統計①が実際よりかなり少ないとの指摘-以下の専門家の指摘1-3参照-の中で、死亡統計に重点がシフトしています(図②)。
1/14はこれまでの最多の503人となり連日の更新が続き、医療体制の逼迫が続いています③。世界では直近4週の死者数は日本8938人は米の12108人に次ぐ死者数④。その理由は、この専門家の指摘をみても、BA.5からBQ.1、そしてXBB.1.5への変異が進んでいるとのこと。今後の予測が難しいようです。ウイルスの遺伝子解析による現状把握とすみやかな公表が求められています。
1 感染者の数は、去年夏の第7波を超えていませんが、亡くなる人の数は第7波を超えてきています。感染者の届け出の方法が変わったことが背景にあると見られます。報告されている感染者数は、実際の感染者の一部にとどまっていて、ここに来て、こうした傾向がさらに強まっています。
2 亡くなる人たちでどういう人が多いのかというと、60代以上の高齢者で基礎疾患を持っている人たちだということがデータではっきりしています。肺炎になったことがきっかけになり、嚥下(食べ物などを飲みくだすこと)機能が低下するなどして亡くなる人たちも多い状態です。日本は世界に最たる高齢社会で、こうしたことも死者が増える要因になっています。また、例えばイギリスでは献血のデータを見ると国民の8割くらいが、すでに感染しています。日本では正確には分からないが、感染を経験したのはイギリスの3分の1くらいです。自然感染した人が他の国に比べて少ないことで感染が広がっています。オミクロン株になって感染力がかなり強まり、感染拡大のスピードが速まっています。高齢者が多くいる高齢者施設や医療機関での感染が増えている。こうした要因が重なり、高齢で体の弱い方が亡くなっているというのが現状だと思います。
3 変異株について、日本でも、少し前は「BA.5」が主流でしたが、いま「BQ.1」に少しずつ置き換わりつつあります。そのなかでアメリカで流行している「XBB.1.5」が日本でも検出され始めています。この変異株は、免疫を回避するという「BQ.1」などと同じ性質に加えて、ヒトの細胞に付着しやすくなる、感染しやすくなるという特徴があるのではないかと言われています。これがどう広がっていくのか、日本でもウイルスの遺伝子解析が進められています。




1 感染者の数は、去年夏の第7波を超えていませんが、亡くなる人の数は第7波を超えてきています。感染者の届け出の方法が変わったことが背景にあると見られます。報告されている感染者数は、実際の感染者の一部にとどまっていて、ここに来て、こうした傾向がさらに強まっています。
2 亡くなる人たちでどういう人が多いのかというと、60代以上の高齢者で基礎疾患を持っている人たちだということがデータではっきりしています。肺炎になったことがきっかけになり、嚥下(食べ物などを飲みくだすこと)機能が低下するなどして亡くなる人たちも多い状態です。日本は世界に最たる高齢社会で、こうしたことも死者が増える要因になっています。また、例えばイギリスでは献血のデータを見ると国民の8割くらいが、すでに感染しています。日本では正確には分からないが、感染を経験したのはイギリスの3分の1くらいです。自然感染した人が他の国に比べて少ないことで感染が広がっています。オミクロン株になって感染力がかなり強まり、感染拡大のスピードが速まっています。高齢者が多くいる高齢者施設や医療機関での感染が増えている。こうした要因が重なり、高齢で体の弱い方が亡くなっているというのが現状だと思います。
3 変異株について、日本でも、少し前は「BA.5」が主流でしたが、いま「BQ.1」に少しずつ置き換わりつつあります。そのなかでアメリカで流行している「XBB.1.5」が日本でも検出され始めています。この変異株は、免疫を回避するという「BQ.1」などと同じ性質に加えて、ヒトの細胞に付着しやすくなる、感染しやすくなるという特徴があるのではないかと言われています。これがどう広がっていくのか、日本でもウイルスの遺伝子解析が進められています。




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